3:日根野エリア
日根荘(ひねのしょう)遺跡
・日根荘は泉佐野市域にあった九条家領の荘園で1234年(鎌倉時代)に九条道家により
立荘された。1309年に日根荘の土地調査に着手し、村の水路やため池、寺社などが克明に
描かれた二枚の絵図を作成した。
日根荘は当初、入山田(大木と土丸)・日根野・井原・鶴原の4村から構成されていた。
・室町時代中期から戦国時代にかけて守護(細川氏)や根来寺の勢力が増し、九条家は
入山田村(大木・土丸)と日根野村の一部をかろうじて支配する状況となっていた。
・そのため、文亀元年(1501年)に前関白の九条政基が日根荘へ下向し、約4年間、入山田村
の長福寺に滞在し、荘園経営の建て直しを図った。滞在中に記した『政基公旅引付』
(宮内庁書陵部保管)という日記が残されており、当時の事を解明する手がかりが多く
記されている。
・上記の二枚の絵図に記されている「ため池」や「社寺」などの歴史的景観が現在も残されて
いるため 16カ所が国史跡日根荘遺跡となっている。
更に、令和元年(2019年)5月20日に「旅引付と二枚の絵図が伝えるまち―中世日根荘の
風景―」が文化庁より、「日本遺産」に認定された。
*日根野地区国史跡9か所
・慈眼院・日根神社・総福寺天満宮・新道出牛神・野々宮跡
・十二谷池・八重治池・尼津池・井川(ゆかわ)
〇コースガイド
①井川(ゆかわ)に沿って歩く
JR日根野駅⇒十二谷池⇒八重治池⇒尼津池⇒慈眼院⇒日根神社⇒総福寺・天満宮⇒
野々宮跡⇒新道出の牛神⇒JR日根野駅
②樫井川に沿って歩く
JR日根野駅⇒慈眼院⇒日根神社⇒大井関公園(ろじ渓)⇒(樫井川の堤道)⇒
母山の牛神⇒母山の力石⇒泉佐野丘陵緑地公園⇒意賀美神社⇒(梅の並木道)⇒茅渟宮跡⇒ 北庄司酒造⇒JR日根野駅